タバコの喫煙本数が多い方のことをチェーンスモーカーと呼ぶことがありますが、チェーンスモーカーの正確な意味はご存知でしょうか。
結論から言うと、チェーンスモーカーとはタバコを絶え間なく吸い続けて1日に50本~100本以上喫煙する方のことを指します。
本記事ではチェーンスモーカーの特徴や心理を解説しながら、ヘビースモーカーとの違いや健康被害、タバコの本数を減らすコツをご紹介していきます。
目次
チェーンスモーカーの意味と特徴を解説
チェーンスモーカーと聞くとタバコを沢山吸っている人というイメージがありますが、単にタバコを多く吸っている人が全てチェーンスモーカーというわけではありません。
結論から言うと、チェーンスモーカーには1日に50本~100本以上のタバコを絶え間なく吸っているという特徴があります。
以下では、チェーンスモーカーの意味、チェーンスモーカーと呼ばれる方の特徴を解説していきます。
チェーンスモーカーの意味は「タバコを絶え間なく吸っている人」
チェーンスモーカーとは「起きている時間のほとんどを切れ目なく喫煙に費やしている」ような状態にある方のことを指します。
基本的に50本~100本以上のタバコを毎日起きてから眠るまで吸い続けているような方はチェーンスモーカーと考えて良いでしょう。
「いやいや、流石に仕事もあるのに1日中タバコを吸っているなんてことはできないよ」という方でも仕事終わりや、休みの日に切れ目なくタバコを吸っている場合はチェーンスモーカーに当たります。
チェーンスモーカーの特徴は「喫煙本数の多さ」と「喫煙頻度の高さ」
チェーンスモーカーの特徴には以下のようなものがあります。
- 1日に50本~100本以上のタバコを吸う
- 喫煙頻度が非常に高い
チェーンスモーカーの最大の特徴は、1日に消費するタバコの本数が非常に多いことです。起きてから眠るまでのほとんどを喫煙に充てているため1日50本~100本、多い方では200本を超えることもあるようです。
また、チェーンスモーカーには喫煙頻度が非常に高いという特徴もあります。チェーンスモーカーはタバコを吸いだしたら喫煙を止められないため、自然と喫煙頻度が高くなってしまいます。
チェーンスモーカーとヘビースモーカーの違いを解説
チェーンスモーカーに似た言葉で「ヘビースモーカー」という言葉があります。中にはチェーンスモーカーとの違いが分からない方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、チェーンスモーカーはヘビースモーカに比べて喫煙本数が多く、喫煙の目的が嗜好や楽しみではなくニコチンの摂取となっている傾向にあります。
以下では、チェーンスモーカーとヘビースモーカーの違いを、チェーンスモーカーに焦点を当てて解説していきます。
違い①【本数】:チェーンスモーカーは喫煙本数が1日50本~100本以上
チェーンスモーカーは起きている間は継続的にタバコを吸いますが、ヘビースモーカーは時間を空けて喫煙するため喫煙本数に違いが生まれます。
チェーンスモーカーはヘビースモーカーよりもタバコの1日当たりの喫煙本数が多く、具体的な本数の違いは以下の通りです。
1日当たりの喫煙本数 | |
---|---|
チェーンスモーカー | 50本~100本以上 |
ヘビースモーカー | 40本前後 |
チェーンスモーカーは喫煙本数が1日50本~100本以上の方を指しており、ヘビースモーカーは1日の喫煙本数が40本前後の方を表しています。
ヘビースモーカーのタバコの喫煙本数も決して少なくはありませんが、チェーンスモーカーと比べると、タバコの喫煙本数に大きな違いがあることが分かりました。
違い②【目的】:チェーンスモーカーは喫煙を中断することが難しい
チェーンスモーカーとヘビースモーカーは、喫煙する目的にも違いがあります。ヘビースモーカーの多くは空いた時間にタバコを吸うため、気分転換やコミュニケーションが目的です。
対して、チェーンスモーカーはタバコを吸ってニコチンの摂取することが目的となっているため、喫煙を止めると落ちつかず喫煙を中断することが難しい状態にあります。
チェーンスモーカーとヘビースモーカーの間には、喫煙自体を目的とするか、気分転換を目的とするかの違いがあるとイメージできたのではないでしょうか。
チェーンスモーカーになる原因・心理を解説
喫煙者の多くがタバコによる身体への悪影響を理解しているにもかかわらず、なぜチェーンスモーカーになってしまう方がいるのでしょうか。
結論から言うと、喫煙者の中でも特に精神的に繊細で、心理的なストレスを抱えている方が、いつでもタバコを吸える環境・習慣の中にいることでチェーンスモーカーになります。
本項では、チェーンスモーカーになる・なっている方が抱える心理的な問題と取り巻く環境・習慣から、喫煙者がチェーンスモーカーになる原因を解説していきます。
原因・心理①:気分転換の時間が少ないなどのストレス
チェーンスモーカーになる第1の原因が心理的なストレスによるものです。喫煙者の中にはストレス発散のためにタバコを吸っている方も多くいるのではないでしょうか。
チェーンスモーカーの多くは精神的に繊細な傾向にあります。そのため、他の喫煙者と比べてタバコへの依存度が高く、タバコを吸っていないこと自体がストレスとなって「タバコを吸っていなくちゃ」という心理が働いてしまいます。
精神的・心理的に余裕が無いままストレスを多く感じている方や、気分転換の方法が喫煙以外に無くなっているような方はタバコの吸い過ぎに要注意です。
原因・心理②:タバコを吸うタイミング・習慣が確立されている
チェーンスモーカーになる第2の原因は、1日の中で喫煙のタイミングや習慣が確立されている状態にあることです。気分転換が必要な場面や食後のルーティンとしてタバコを吸い始める方は、喫煙が習慣化されている兆候があると言えます。
初めは「周りが吸いだしたから自分も……」という方でも、いつの間にか自ら率先してタバコを吸うようになり、喫煙が習慣化されて最終的に喫煙が常習化していたという方も多いのではないでしょうか?
タバコをよく吸うという方で「休憩時間に1本」や「仕事終わりに1本」という習慣が出来上がっている場合は、喫煙の間隔が短くなっていないか自身の喫煙習慣を見直す必要があります。
原因・心理③:いつでもタバコが吸える環境にいる
チェーンスモーカーになる第3の原因は、いつでもタバコが吸える環境にいることです。いつでもタバコが吸える環境とは喫煙の常習化に直結するので最も注意が必要になります。
喫煙環境が整っていると「すぐに吸うことができるからタバコを持っておかなくちゃ」と考えて、中々タバコを手放せず喫煙ループから抜け出すことが厳しくなってしまいます。
自営業をしている方や、働き方の自由度が高い職場などにいる方は、いつでもタバコが吸える環境になっている可能性が高いので、自分なりの厳格なルールを設けた方が良いかもしれません。
チェーンスモークによる健康被害をご紹介
タバコを吸うことは人体に悪影響を及ぼすだけではなく、最悪の場合重い病気になったり、重大な身体症状が表れることがあります。
結論から言うと、タバコの吸い過ぎが原因となる病気にはガンや心肺機能に関するものや、生殖機能の不全や妊娠、胎児の健康状態に関わるものがあります。
以下からは、チェーンスモーカーが抱える病気のリスクに加えて、男性・女性に表れる特有の身体症状について解説していくので、是非目を通してみてください。
チェーンスモーカーは肺ガンなどの重い病気になるリスクが高い
チェーンスモーカーは、以下のようなガンや循環器疾患・脳疾患になるリスクが非常に高くなります。原因としては、タバコに含まれるニコチン・タールが発ガン物質の生成や、脳神経への作用に影響するためです。
- 肺ガン
- 咽喉ガン
- 心筋梗塞
- 脳卒中
- 骨粗鬆症
- 歯周病
ニコチンは発ガン性がないものの、体内で発ガン性の物質に変成することや脳神経に影響を及ぼすことが明らかになっており、タールには60種類以上の発ガン性物質が認められていることからタバコの危険性がうかがえます。
タバコを多く吸うことで上記の病気になるリスクは何倍、何十倍にも跳ね上がるので、健康のためにもチェーンスモーカーはタバコの本数を減らすことから始める必要があります。
【男性】生殖機能が低下するなどのリスクがある
タバコに含まれるニコチンを主な原因として、喫煙男性に表れる特有の身体症状の代表的な例にED(勃起不全)があります。
ニコチンには血管の弾力性を下げるなどの効果があり、血管の弾力性が失われることで血液が流れにくくなってしまい、性的刺激を受けた場合にも男性の生殖器に血液が行き届かない状態となります。
また、喫煙によって男性ホルモンの分泌異常が起こり、性行為に対する興味・意欲を感じにくくなるため、子供を授かりたい方はタバコの本数を減らすところから始めてみましょう。
【女性】不妊・早産などのリスクがある
喫煙女性に表れる身体症状として代表的な例として、妊婦の早産・流産などの母体と胎児に大きく関わるものがあり、非喫煙者の受動喫煙でも同じく影響が出ることが分かっています。
また、喫煙によって流産・早産の恐れがあると触れましたが、正常に出産を終えても妊娠前後の男女の喫煙が原因となって赤ちゃんに発育遅延や先天的な異常を伴う可能性があります。
受動喫煙によって母乳からニコチンが検出されたケースもあるので授乳期間中の喫煙はもちろん、パートナーであっても同じ空間でタバコを吸わないなど、周りに配慮した行動をとることが必要です。
チェーンスモーカーがタバコの本数を減らすコツ5選をご紹介
チェ―ンスモーカーの特徴や、タバコの危険性について触れてきました。自分自身がチェーンスモーカーか気になって検索した方もいると思います。あなたはチェーンスモーカーに当てはまっていましたか?
もし、あなたがチェーンスモーカーであったとしても、身近にあるもので簡単にタバコの本数を減らしてチェーンスモークを予防することができます。
ここからは、タバコの本数を減らすコツ5選を詳しくご紹介します。本項でご紹介するコツは以下の通りなので、タバコの本数を減らすために今から実践して新しい一歩を踏み出しましょう!
- 喫煙のきっかけとなるコーヒー・アルコールなどを控える
- 口が寂しくなったらタバコの代わりにガムなどを噛む
- 気分転換になる趣味を作る
- 加熱式タバコに切り替える
- 電子タバコに切り替える
コツ①:喫煙のきっかけとなるコーヒー・アルコールなどを控える
コーヒーやお酒を飲む時にタバコを吸いたくなる方も多いのではないでしょうか?コーヒーやお酒が喫煙のトリガーとなっている場合、食後のコーヒーや飲酒を控えるのが1つ目のコツです。
タバコ・コーヒー・お酒は魔性の嗜好品なので掛け合わせたく気持ちは分かりますが、まずはコーヒー・お酒を飲む習慣を見直す必要があります。
休憩時間・仕事終わりの1杯と1本をご褒美に1日を過ごしているという方には少し難しいかもしれませんが、喫煙習慣を改善するためにもコーヒーやアルコールを我慢して、チェーンスモーカーから抜け出す1歩を踏み出しましょう。
コツ②:口が寂しくなったらタバコの代わりにガムなどを噛む
チェーンスモーカーはタバコを咥えていないと口が寂しいという方が非常に多いです。そこで口が寂しくならないようにガムを噛んでみたり、飴を舐めてみたりするというのが2つ目のコツです。
口の中に何かタバコと別の物を含むだけで継続的な喫煙を防止できるので、切れ目なくタバコを吸ってしまうチェーンスモーカーにとって、ガムや飴は喫煙の中断を助ける強い味方と言えます。
口の寂しさを埋めるのは何もタバコだけではありません。ニコチンが切れた時のストレスはありますが、禁煙用のガムも多く発売されています。身近にあるガムや飴を有効活用してみてはいかがでしょうか。
コツ③:気分転換になる趣味を作る
チェーンスモーカーになる原因にストレスがありましたが、基本的にストレスは楽しいこと・好きなことをして気分転換すれば解消できます。気分転換になる趣味を作ってストレス発散することが3つ目のコツです。
以下がストレス発散になる気分転換の方法になります。
- 休息型(睡眠・リラックスなど)
- 運動型(ランニング・筋トレ・ヨガなど)
- 親交型(友人と会話・家族と過ごすなど)
- 娯楽型(食事・ゲーム・スポーツ観戦など)
- 創作型(楽器を弾く・絵を描くなど)
- 転換型(ショッピング・散歩など)
あなたの好きなことや、ライフスタイルに合わせて趣味を作ると継続しやすくなります。タバコを吸う時間ももったいないと思えるような素敵な趣味を見つけましょう。
コツ④:加熱式タバコに切り替える
タバコへの依存度が高いためについタバコを吸い続けてしまうのがチェーンスモーカーの特徴でした。そこで「いきなりタバコをやめるなんて無理だ!」という方は、加熱式タバコに切り替えてみるというのが4つ目のコツです。
IQOS(アイコス)やglo(グロー)などの加熱式タバコは通常のタバコと同じようにニコチン・タールが含まれています。しかし、加熱式タバコは後でご紹介する電子タバコと同じく充電が必要という点がチェーンスモークを防止します。
「ニコチンは欲しいけど、まずはタバコの本数を減らすところから始めたい」という方には加熱式タバコがおすすめです。
コツ⑤:電子タバコに切り替える
チェーンスモーカーはタバコに含まれるニコチンへの依存状態がとても強いという特徴がありました。そこで、ニコチンを含まず充電の必要な電子タバコに切り替えるというのが5つ目のコツです。
電子タバコにはニコチン含まれていないにもかかわらず、チェーンスモーカーのようなニコチンへの依存度が高い喫煙者でも喫煙後の満足感を感じられるので、ストレスを軽減しながら依存状態から抜け出すアイテムとして最適です。
ニコチンに依存している状態が長く続くと自らの意思でタバコを絶つことが困難になってしまいます。まずは、電子タバコから脱ニコチンの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
チェーンスモーカーの特徴や心理・ヘビースモーカーとの違いを解説まとめ
本記事ではチェーンスモーカーの特徴・心理やヘビースモーカーとの違い、男女別の健康被害をご紹介してきました。
チェーンスモーカーはタバコへの依存度が高く、吸う本数が50本~100本以上と非常に多いことに加えて、健康リスクにあふれていることが分かりました。
チェーンスモーカーに当てはまった方は、自身の状態を振り返って、本記事でご紹介したタバコの本数を減らすコツを参考に、できることから試してみてください。