電子タバコ

ゾンビたばことは?エトミデートの危険性や副流煙のリスクも解説

ゾンビタバコとは?

近年、「ゾンビたばこ」と呼ばれる危険な吸引物がSNSやニュースで話題となっています。

結論から言うと、その正体は麻酔薬成分を含む違法なリキッドです。主成分とされるエトミデートは、本来は医療現場で使われる薬剤でありながら、乱用によって意識障害や異常行動を引き起こす恐れがあります。

日本では指定薬物として規制対象となっており、実際に2026年1月には広島カープの野球選手が逮捕・起訴された事件も。

本記事では、その実態や危険性、副流煙による影響まで解説します。

ゾンビたばことは?

疑問符を浮かべる女性

近年、「ゾンビたばこ」と呼ばれる危険ドラッグが日本国内でも問題視されています。

どのように危険なのか、「ゾンビ」と言われる理由も含めて紹介します。

正体はエトミデートという麻酔薬成分が入った危険ドラッグ

ゾンビたばこの正体は、エトミデートという麻酔薬成分を含むリキッド型の違法薬物です。エトミデートとは、本来は医療現場で全身麻酔を導入する際に使用される薬剤であり、医師の厳格な管理下でのみ使用されるものです。

しかし近年では、このエトミデートを電子タバコ型デバイスで吸引できるよう加工した製品が海外を中心に流通し、日本国内にも持ち込まれるケースが増えています。見た目はフレーバー付きVAPEのようなデザインであることも多く、危険性に気づかず使用してしまう人もいます。

また、「合法ハーブ」「リラックス系」などと偽って販売される場合もあり、通常の電子タバコとの違いが分かりにくいことも問題です。

なぜ「ゾンビ」と呼ばれるのか

ゾンビたばこと呼ばれる理由は、吸引後に現れる異常行動にあります。エトミデートの作用によって脳や中枢神経の働きが強く抑制されることで、ふらふらと歩いたり、反応が鈍くなったり、無表情のまま立ち尽くしたりするケースが報告されています。

こうした様子が「ゾンビのようだ」とSNSや動画サイトで話題になり、「ゾンビたばこ」という呼び名が広がりました。

主成分エトミデートとは?本来は医療用の麻酔薬

さまざまな液体が入った試験管

ゾンビたばこの主成分であるエトミデートは、医療現場で使われる成分です。

ここでは、本来の用途に沿わず乱用することでどのような危険性があるのか、知っておきましょう。

エトミデートの基本情報

エトミデートとは、静脈麻酔薬の一種です。短時間で意識を低下させる効果があるため、手術前の麻酔導入などに使用されます。

即効性が高い一方で、使用量を誤ると呼吸抑制や血圧低下などを引き起こすリスクがあります。そのため、一般人が自己判断で使用してよい成分ではありません。

また、エトミデートは本来、吸引を目的として開発された薬剤ではありません。VAPE化された製品では適切な濃度管理もされていない場合が多く、極めて危険性が高い状態で流通しているケースがあります。

なぜ危険なのか?乱用によるリスク

エトミデートの危険性は、中枢神経への強い作用にあります。少量でも意識レベルを低下させる可能性があり、乱用すると正常な判断ができなくなる恐れがあります。

特に問題視されているのが、以下のような症状です。

問題視される作用
  • 呼吸抑制
  • 意識障害
  • 記憶障害
  • 運動機能の低下
  • 転倒や事故
  • 過剰摂取による生命の危険

さらに、他の薬物やアルコールと併用すると作用が強まり、非常に危険です。

ゾンビたばこは電子タバコ感覚で吸引されることもありますが、その中身は強力な麻酔薬成分です。「軽い気持ちで試す」には、あまりにも危険性が高い薬物だと言えるでしょう。

エトミデートの危険性|なぜ「ゾンビ状態」になるのか

リスクの積み木

ゾンビたばこがここまで危険視されている理由は、エトミデートによって人の行動や意識が大きく変化してしまうためです。

なぜゾンビ状態になるのか、医学的な視点をもとに具体的に見ていきましょう。

中枢神経への作用メカニズム

エトミデートは、中枢神経の働きを抑制する作用を持っています。脳の活動を一時的に低下させることで、意識を失わせたり、感覚を鈍らせたりする麻酔効果を発揮します。

本来は手術時に使用される薬剤であり、医療現場では呼吸や心拍数を管理しながら慎重に投与されます。しかし、ゾンビたばことして吸引された場合は、使用量や濃度が不明なケースも多く、非常に危険です。

特に問題なのは、本人が異常に気づきにくい点です。判断力や運動機能が低下していても、自覚がないまま行動してしまう場合があります。

実際に報告されている症状

ゾンビたばこの使用者には、さまざまな異常症状が報告されています。特に多いのが、意識レベルの低下や身体機能の異常です。

具体的には、以下のような症状があります。

異常症状
  • ふらつき
  • 強い眠気
  • 無気力状態
  • 反応速度の低下
  • ろれつが回らない
  • 記憶が曖昧になる
  • 突然座り込む
  • 意識を失う

重度の場合は、転倒事故や交通事故につながる危険性もあります。また、エトミデートの影響で呼吸が浅くなり、救急搬送されるケースも報告されています。

ゾンビたばこは違法?日本の規制と法的リスク

裁判をイメージした写真

ゾンビたばこは、日本国内では非常に危険視されており、法規制も強化されています。

規制の具体的な内容を見ていきましょう。

エトミデートは指定薬物に分類

2025年5月、厚生労働省はエトミデートを「指定薬物」に追加しました。

指定薬物とは、中枢神経への有害作用が確認され、健康被害を引き起こす恐れがある物質を規制する制度です。指定されると、製造・輸入・販売・所持・使用などが厳しく制限されます。

つまり、ゾンビたばこに含まれるエトミデートは、日本国内では違法薬物として扱われることになります。

違反した場合のリスク

ゾンビたばこに関わった場合、健康面だけでなく法的リスクも非常に大きくなります。

特に近年では、違法ドラッグへの取り締まりが強化されており、実際に逮捕・起訴されるケースも増えています。

また、一度でも違法薬物事件に関わると、社会的信用を大きく失うリスクがあります。学校や仕事への影響はもちろん、将来に長く影響する可能性もあります。

ゾンビたばことは、健康面・法律面の両方で極めて危険性の高い存在だといえるでしょう。

実際に起きた事件|プロ野球選手の逮捕事例

ゾンビたばこの問題は、日本国内でも実際の事例があります。どのような事件があったのでしょうか。

広島カープの野球選手が関わる事件

2026年1月、広島カープ所属の野球選手が、エトミデートを含む違法薬物に関わったとして逮捕・起訴されたことが報じられました。

広島カープという知名度の高い球団、そしてプロの野球選手という社会的影響力の大きな立場だったことから、ニュースやSNSでも大きく取り上げられています。

なぜ問題が広がったのか

ゾンビたばこの問題が急速に広がった背景には、いくつかの要因があります。

まず大きいのが、電子タバコ型という見た目です。紙巻きたばこ特有の強い臭いが少なく、一見すると普通のVAPE製品と区別がつきません。そのため、危険性が見えにくく、若年層にも広がりやすい特徴があります。

さらに、SNS上では「リラックスできる」「合法っぽい」などと誤解を招く情報が拡散されるケースもあります。違法薬物という認識が薄いまま興味を持ってしまう人も少なくありません。

そこに、広島カープの野球選手による事件報道が重なったことで、「本当に日本でも広がっている問題なのだ」と多くの人が認識するようになりました。

副流煙のリスク|吸っていない人にも影響する危険性

オレンジの煙

ゾンビたばこの危険性は、使用者本人だけにとどまりません。特に注意したいのが、副流煙による周囲への影響です。

VAPE型でも副流煙は発生する

ゾンビたばこの多くは、VAPE型のデバイスで吸引されます。液体に熱を加えて蒸気を生み出す仕組みですが、この蒸気にも成分が含まれています。

つまり、「煙ではないから安全」というわけではありません

吸引後に吐き出された蒸気は空気中に広がり、周囲の人が吸い込む可能性があります。特に密閉空間では成分が滞留しやすく、副流煙の影響を受けやすくなります。

受動吸引のリスク

副流煙による受動吸引では、周囲の人が意図せず成分を取り込んでしまう可能性があります。

特に注意したいのが、以下のような人たちです。

  • 子ども
  • 高齢者
  • 妊婦
  • 呼吸器疾患がある人

エトミデートのような麻酔薬成分は、本来医療管理下で使用されるものです。それを含む蒸気を日常空間で吸い込むこと自体、大きなリスクがあります。

ゾンビたばこの副流煙問題は、「吸わなければ関係ない」では済まされません。周囲の人を守るためにも、危険性を正しく理解しておくことが大切です。

ゾンビたばこに関わらないためにできる対策

未来にむけてできる対策

問題に関わらないために最も大切なのは、「怪しい製品に近づかないこと」です。

ここでは、具体的な対策を紹介していきます。

怪しい製品を見分けるポイント

危険な製品を避けるためには、いくつかの特徴を知っておくことが重要です。

例えば、以下のような製品には注意が必要です。

注意すべき製品
  • 出所が不明
  • 成分表示が曖昧
  • SNSだけで販売されている
  • 異常に安い
  • 個人輸入をすすめている

特にゾンビたばこは、一般的なVAPE製品に似せたデザインで販売されることがあります。パッケージだけでは判別が難しい場合もあるため、安易に購入しないことが重要です。

誘われたときの対処法

ゾンビたばこは、興味本位や友人関係の中で誘われるケースもあります。

しかし、「断ったら空気が悪くなるかも」と感じてしまい、無理に付き合ってしまうと大きなリスクにつながります。

そのため、以下のような対応が大切です。

  • きっぱり断る
  • その場から離れる
  • 信頼できる大人や家族に相談する
  • 危険だと感じたら関係を断つ

少しでも怪しいと感じた場合は、その場の雰囲気に流されず、自分の身を守る行動を最優先にしましょう。

ゾンビたばこは絶対に関わるべきではない危険な存在|まとめ

ゾンビたばことは、エトミデートという麻酔薬成分を含む危険な違法ドラッグです。見た目は電子タバコに似ていますが、通常のVAPEとは全く異なり、意識障害や異常行動を引き起こす危険性があります。

エトミデートは指定薬物として規制対象となり、日本国内では所持や使用、販売などにも法的リスクが伴います。実際に2026年1月には、広島カープの野球選手が関わる事件も報じられ、大きな社会問題となりました。

さらに、ゾンビたばこの副流煙は周囲の人にも影響を与える可能性があります。本人だけの問題ではなく、家族や友人を巻き込む危険性もあるため注意が必要です。

「少し試すだけ」「電子タバコだから安全そう」という考えは非常に危険です。ゾンビたばことは何か、エトミデートにはどんな危険性があるのかを正しく理解し、関わらないようにしましょう。

この記事を書いた専門家
SMOPIAプロダクトライター中川美香 人物像
SMOPIAプロダクトライター 中川美香
紙巻きタバコ・加熱式タバコ・電子タバコなどを実際に使って検証するタバコ製品専門ライター。2017年よりIQOS・Ploom・glo・VAPEを中心に、200製品以上を実体験レビューしてきました。カタログでは分からない「吸いごたえ」「味の変化」「実際のコスパ」「毎日の使い勝手」など、生活者ならではのリアルな視点を重視し、実使用に基づいた正直な評価を行っています。製品選びに迷うユーザーにとって“使ってみてどうだったか?”を最も分かりやすく伝えることを使命とし、スモーピアでは読者に近い立場から現場の体験情報を届ける役割を担っています。
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